これで起死回生なのか?
先日のニュースで思うところがある。
文芸春秋、講談社、小学館など大手を含む50の出版社が協力し、雑誌の記事をインターネットで有料配信する共同サイトの実証実験が27日から始まる。携帯電話などから雑誌を検索、目次を見て気になる記事だけを読むことができ、11年の実用化を目指す。「記事のばら売り」とも言え、雑誌本体の売り上げを減らす恐れもあるが、雑誌の総売り上げはピーク時の7割近くまで落ち込み、業界にとっては、のるかそるかの挑戦だ。
実証実験は約3000人のモニターで2年かけて行い、1年目はパソコンを、2年目は携帯電話や専用端末を対象に配信する。モニターには通貨に見立てたポイントが与えられ、購読したページ数などに応じてポイントを支払う仕組み。
「雑誌」という媒体にポテンシャルがまだある、と考えてのアクションなんだろうけれど。
果たしてどこに可能性を感じているのだろうか?
雑誌を「情報を得る手段」として考えると、書き下ろしの連載コラム等を除いて、ネットでは得られなくて雑誌でしか得られないモノ/コトなんて「ない」と思っているぼくとしては、どうしても疑問だ。
加えて、2年なんて、遅すぎやしないか?
いまの時代の加速度を考えれば、2年後なんて、ユーザーの興味や求めているコトが変わっているよ。
こういうニュースを耳にし、一方で『フリー』を読んでいると、やはり日本の出版業界はどこか根本的に思考が鈍いし、後手にまわっている、と思わずにはいられない。
雑誌コンテンツを基に生かしたいと考えるのなら、抜本的に違うビジネスモデルを見つける必要があるんじゃないだろうか?
にしても、『フリー』。
普段ビジネス書的なモノはほとんど読まないけれど、これはオモシロイです。
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